川上弘美【ニシノユキヒコの恋と冒険】
カテゴリ:スタッフブログ
2019年1月19日
池袋東口徒歩3分・南池袋公園近くリラクゼーションスペース Relala のスタッフブログです
皆さんこんにちは!宮本です。
今日はこちらの本のご紹介です。
川上弘美著【ニシノユキヒコの恋と冒険】です。
あらすじは、姿よし、女性にもめっぽう優しく懲りることを知らない、ニシノ君。だけど最後には、何故か必ず去られてしまう。。。この世に真実の愛を探してさまよった、男一匹、ニシノユキヒコの恋と、かなしみの道行きを、交情のあった十人の女が織り成す、悲しくもユーモア溢れる切ないお話です。
同じ男性に関わった、十人の女の独白 。。。相手が変わればこんなにもまあ 、同じ男性に対して 千差万別の対応あり、感情ありの面白い作品でした!。
観てはないのですが、映画にもなったんですね~。
女を憎まない、愛さない、憎まれない、でも結局は愛されない。10代から50代までの、ニシノユキヒコを語る女性たちの口調に、懐かしさや、ほんの少しの寂しさは感じられますが、悲しみは感じられないところが、とても悲しい。。。好きかもしれない、好きだったかもしれない、としか言われないところが、寂しいニシノユキヒコ。人の心の中にぬるっと入って行くはいいが、いつのまにか追い出されているニシノユキヒコ。
一番印象に残ったのは、「おやすみ」のマナミさん。
さよなら、ではなくおやすみ、と別れの最後にいう強さと優しさがなんともセツナイ…。
なんかこの作品も川上さんらしい小説でした。柔らかい文体の中に、女性ならではの”残酷”さが共感できるというか・・・。
この本も、お気に入りの一冊です!
川上さんを読んだ事がない方にもオススメです♪
頭のほぐし専門店 Relala(リララ)
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